千雨と蟻と小銃と 13-5 2008/04/24 20:13.07 カテゴリ:千雨と蟻と小銃と コメント:2件 トラックバック:0件 綾瀬夕映が膝から崩れ落ちた。フツノドウケンは引き抜かれていない。首筋に向かって徐々に自重で裂けていく。 長谷川千雨は血を流しながら、感情の読めない表情で見ていた。千雨は一体何を思っているのだろう。この場に居る誰にも分からなかった。 長瀬楓はペタンと腰を落として、呆然としている。「フフッ、残念だったわね」 続きを読む スポンサーサイト
恋情奇譚 00 2008/04/23 20:30.30 カテゴリ:恋情奇譚 コメント:0件 トラックバック:0件 欠けた月と星を薄い雲が覆う冬空の下。 二人に会話は無い――ただ、無言で対峙している。 口火を切ったのは地上で見上げる少女だった。「本当に君はそこに立つの好きだよね」 言葉に微妙に呆れた感が含まれている。 続きを読む
恋情奇譚 Index 2008/04/23 20:30.00 カテゴリ:恋情奇譚 Index コメント:0件 トラックバック:0件 00、 01、 02、 03、 04、 05、 06、 07、 08、 09、 10、 11、
千雨と蟻と小銃と 13-4 2008/04/17 20:47.26 カテゴリ:千雨と蟻と小銃と コメント:1件 トラックバック:0件 「で、龍宮、何時まで私を見張っておくつもりだ?」 長谷川千雨は龍宮真名をただ見つめた。そこからは何も読み取れない。「私を警戒するより、早く助けに行った方がいいぞ。何か始まったようだからな」「……」 続きを読む
千雨と蟻と小銃と 13-3 2008/04/10 20:45.04 カテゴリ:千雨と蟻と小銃と コメント:2件 トラックバック:0件 長谷川千雨達は、今まで関西呪術協会の中を歩いてきて、初めての男の石像と対面していた。関西呪術協会の長、近衛詠春だ。「さてと――始めるか」 千雨が指を弾くと、詠春の中心において魔法陣が展開され、もう一度指を弾いた。 続きを読む
千雨と蟻と小銃と 13-2 2008/04/03 20:24.18 カテゴリ:千雨と蟻と小銃と コメント:1件 トラックバック:0件 音を全く立てずに着地すると、周囲に誰も居ないことを確認して長谷川千雨は背後を見上げた。 視線の先では眼鏡をかけた千雨が、ちょうど窓を閉めていた。「じゃあ、行くか」 千雨はもう一度周囲を確認して軽く一歩を踏み出すようにして、塀を飛び越えた。 続きを読む